【東京新聞】浅草観光客、初の避難訓練 来月9日 誘導場所などに課題

3月9日に浅草で実施される防災訓練についてのニュースです。


東京新聞:浅草観光客、初の避難訓練 来月9日 誘導場所などに課題:東京(TOKYO Web)

 東京に大震災が発生したら、浅草では、国内外から訪れている観光客をどこへ、どのように誘導するか。それを想定した初めての訓練を、浅草観光連盟(冨士滋美会長)が来月九日、台東区の浅草寺境内や仲見世商店街で行う。
 年間二千万人の観光客が訪れる浅草だが、区によると、住民の避難場所などはある一方で、観光客の避難誘導や、帰宅困難者の滞在場所などは、詳しくは決まっていない。
 区は東日本大震災後、毛布とシート各一万枚を、観光客ら用に新たに区内各所へ備蓄。現在、浅草寺境内を観光客らの一時避難先とできるか同寺側と調整するなど、対策を進めている。四月に予定される都の被害想定発表を受け、対策を詰めたいという。
 今回の避難誘導訓練も、昨年の震災の教訓を受けて今月、実施を決めた。同連盟参事の飯田唯之さん(30)は、「あの日、私も消防団として帰宅困難者であふれる街に出たが、何もできなかったのではという思いが強い。観光客の生命を守り被害を軽減するために、このままではいけないと思った」と訓練を提案した動機を話す。当日は訓練を指揮する。
 訓練には約三百五十人が参加。午前十時半に震度6強の地震発生と想定、浅草、田原の両区立小学校児童ら二百人が観光客役となり、仲見世商店街の店員らが、同商店街から浅草寺本堂裏へ避難誘導。負傷者の搬送訓練なども行う。訓練中も、各店の営業は行う。
 二十四日は浅草寺で事前の会議があり、冨士会長ら関係者が当日の動きを話し合った。